2. 概要: Song Meter Mini 2
Wildlife Acoustics Song Meter Mini 2は、鳥類、両生類、陸生哺乳類など、人間の通常の聴覚範囲内で発声する野生生物を録音するためのバイオアコースティックレコーダーです。
IP67等級の耐候性筐体と非常に長寿命の電池により、現場に長時間放置したままで近くの野生生物の音声録音を収集できます。柔軟なスケジュールシステムにより、ピーク時のアクティビティのみを録音するように配備を調整したり、長時間の配備でレコーダーの電池寿命を延ばしたりできます。
Song Meter Mini 2は主に、Bluetoothを介してSong Meter Configuratorモバイルアプリで設定します。この無料のコンパニオンアプリはiOSデバイスとAndroidデバイスで使用でき、レコーダーのオーディオ設定を設定するシンプルなインタフェースを提供します。アプリはBluetooth範囲（通常は10～20メートル）内のSong Meterレコーダーから定期的にステータス更新を受信します。これにより、レコーダーが直接届かないところにあってもレコーダーを確認できます。
また、Song Meter Configuratorアプリでは設定ファイルの作成と管理も可能で、これを使って、配備前に決定できる設定であらゆるSong Meter Mini 2をプログラミングできます。これにより、特定のプロジェクトで複数のレコーダーや複数の配備にわたって一貫した設定を簡単に維持できます。
Song Meter Mini 2は、広くサポートされている.wav形式で音声を録音するため、Wildlife AcousticsのKaleidoscope Proサウンド分析ソフトウェアを含むほぼすべてのオーディオソフトウェアで録音を確認および処理できます。
電池構成バージョン
Song Meter Mini 2は、次の2つの電池電源オプションのいずれかで購入できます。
Song Meter Mini 2AAは、単三電池4本または8本で動作します。
アルカリ電池、NiMH電池、Energizer® Ultimate LithiumTM電池を使用できます。取り付けられている電池はすべて同じでなければなりません。詳細については、「単三電池の種類」を参照してください。
Song Meter Mini 2Li-ionは、1〜6本の18650リチウムイオン（Li-ion）電池で作動します。互換性のある電池の選択の詳細については、「リチウムイオン電池の要件」を参照してください。
注記
これらはSong Meter Mini 2それぞれ異なる2つのバージョンです。どちらのバージョンも、他のタイプの電池を使用できるように変換したり再構成したりすることはできません。
使用する電池の種類は、配備時間に大きく影響します。原則として、18650リチウムイオン電池は単三電池よりもはるかに多くのエネルギーを保持し、定義上は充電可能です。高品質の18650リチウムイオン電池を6本使用すると、Song Meter Mini 2を可能な限り長く使用できます。
電池の互換性に違いがある以外、Song Meter Mini 2のAAバージョンとLi-ionイオンバージョンは両方とも機能が同じです。
重要
リチウムイオン電池をEnergizer® Ultimate LithiumTM（リチウム/二硫化鉄）電池と混同しないでください。
18650リチウムイオン電池は、すべてのタイプの単三電池よりも大きく、はるかに高い電圧を出力します。したがって、18650リチウムイオン電池はどの単三電池とも混同して使用することはできません。
電池と配備時間に関する仕様については、「電池と電源」を参照してください。
Song Meter MiniとSong Meter Mini 2の比較
Song Meter Mini 2は第1世代Song Meter Miniをベースにし、2020年のオリジナル製品の発売以来、あらゆる種類の配備を実行しているユーザーから寄せられたフィードバックに基づいたものです。
第1世代と第2世代のレコーダーには多くの共通点があり、オリジナルSong Meter Miniを使用しているユーザーは、新しいSong Meter Mini 2がよく似ているとお気付きになるはずです。ただし、特に第1世代と第2世代のレコーダーが混在している場合は、特筆すべき大きな改善点や留意すべき機能上の違いがあります。
Song Meter Mini 2の筐体は完全に再設計され、より堅牢で使いやすくなりました。
第1世代のSong Meter Miniの筐体は独立したベースと蓋で構成されていましたが、Song Meter Mini 2の筐体は長持ちするヒンジで接合されており、新しいロック可能なラッチは片手でより簡単に操作できます。ラッチは、適切なサイズの南京錠でロックして閉じることができ、追加のセキュリティブラケットは必要ありません。
注記
第1世代のSong Meter Miniのオプションのセキュリティブラケットアクセサリは、Song Meter Mini 2とは互換性がないものの、南京錠で筐体自体をロックして閉じることができます。
筐体周囲の密閉性が改善されました。筐体（可聴音用スタブマイクを除く）はIP67規格を満たしています。つまり、水深1メートルまでは、筐体が一時的に水没しても水が侵入することはありません。取り付けられている可聴音用スタブマイクは、水中に沈むと損傷する可能性がありますが、雨からは保護されます。
Song Meter Mini 2の背面には、三脚スタイルの¼”-20のネジ式取り付けポイントがあります。これにより、トレイルカメラや同様のデバイス用に設計された多くのアクセサリを使用してレコーダーを取り付けることができます。
新しい筐体の詳細については、「Song Meter Mini 2ハードウェア」を参照してください。
オリジナルのSong Meter Miniには単三電池トレイが1つ内蔵されており、デフォルトで4本の単三電池を使用できます。オプションのリチウムイオン電池収納用蓋アクセサリは、2本ずつ最大6本の18650リチウムイオン電池を収納できるコンパートメントで標準の蓋を置き換えました。
現在Song Meter Mini 2には、AAとLi-ionの2つのまったく異なるバージョンがあり、それぞれに各電池タイプ用の電池トレイが常設されています。詳細については、「電池構成バージョン」を参照してください。
注記
Song Meter Mini 2は、第1世代Song Meter Miniのリチウムイオン電池収納用蓋アクセサリには対応していません。
単三電池
Song Meter Mini 2 AAは、単三電池4本または8本で使用できます。単三電池を8本入れると、オリジナルのSong Meter Miniで単三電池を使用した場合の2倍の時間録音が可能になります。単三電池トレイに組み込まれたリボンを使用すると、電池をより簡単に取り外すことができます。
4本または8本: 最大AA電圧は同じ
Song Meter Mini 2 AAの単三電池は、4本の電池が2列並列に配線されています。つまり、レコーダーの[ステータス]画面には、新品のバッテリーが4本でも8本でも、同じ電圧値が表示されます。電池を8本搭載したレコーダーの電圧測定値は、電池が4本入ったレコーダーの半分の速度になります。
リチウムイオン電池
Song Meter Mini 2 Li-ionは、1本から6本までの任意の数の18650電池で使用できます。第1世代のSong Meter Miniのリチウムイオン電池収納用蓋アクセサリとは異なり、18650電池は2本1組で取り付ける必要はありません。
電圧測定値の変化
オリジナルの Song Meter Miniのリチウムイオン電池収納用蓋では、18650電池を2本1組にし、他の2本1組の電池と並列にして使用していました。新しいSong Meter Mini 2 Li-ionでは、個々の18650電池を並列にして使用します。つまり、配備時間はおそらく同じですが、Song Meter Mini 2Li-ionの[ステータス]画面に表示される電圧値はオリジナルのSong Meter Miniの半分になります。
たとえば、完全に充電された18650電池を6本使用すると、第1世代のSong Meter Miniでは8.4V、Song Meter Mini 2は4.2Vの電圧を表示しますが、電圧測定値が異なっていても、利用可能な合計エネルギーはどちらのレコーダーでも同じです。
Song Meter MiniとSong Meter Mini 2は同じファームウェアバージョンを実行します。つまり、ファームウェアのアップデートがリリースされると、どちらも同じ新機能とバグ修正によって改善されます。
どちらのレコーダーも、設定ファイルを共有できます。Song Meter Miniからエクスポートされた設定ファイルはSong Meter Mini 2にインポートでき、その逆も可能です。したがって複数の種類のレコーダーで一貫した設定を簡単に維持できます。
注記
オプションの2つ目のマイクの使用を含む設定ファイルは、2つ目のマイクが取り付けられていないレコーダーには完全にインポートできません。使用可能なマイクのみを使用するよう、設定が自動変更されます。